敗戦国の捕虜たち
帝国軍の要地であるメリセウス要塞が、王国軍の侵攻を受けて陥落したのは数日前の話だ。
客観的に見て、圧倒的な戦力と堅牢な布陣を誇る帝国軍が負けるはずのない戦いだった。
それを覆したのは、天帝の剣を持つあの剣士だった。
「ねえカスパル、僕たちこれからどうなると思う?」
牢屋の壁に背中を預けたリンハルトは、向かいの牢屋にいるカスパルに声をかける。敗戦国の捕虜とは思えないほど、普段と変わらず落ち着いた――というより、脱力したような声色だった。
リンハルトが収監されている牢には魔法を封じる細工が施されている。
一人で脱獄したところですぐに捕まるのは自明の理だ。それならばこんな細工は不必要だろうとリンハルトは思うが、それでも脱獄をはかる者はいるということなのだろう。
「さあな。処刑されるだけならまだいいけどよ……」
リンハルトの問いに答えながら、カスパルは義理の伯父であるランドルフの末路を思い出した。
王国軍の捕虜となったランドルフは、国王のディミトリ直々に拷問されて死亡したと聞いている。その報を受けて、独断で王国軍に潜入した彼の妹もいまは行方知れずだ。おそらく、もう死んでいると思ったほうがいいだろう。
ほとんど面識のない彼らに対して、同族に対する情はないと言っていい。しかし、帝国に憎悪を抱くディミトリが帝国の将にそのような仕打ちをしているという話を聞かされては、やはりいい気分にはなれなかった。
「帝国との交渉に使われたりしたら嫌だよね。僕たち、いちおう貴族だし」
リンハルトは辟易した様子で腕を組む。
貴族が捕虜となった場合、それを取り引きの道具として利用するのはよくある話だ。
ましてや、二人は帝国でも地位の高い軍務卿と内務卿の息子である。特に、ヘヴリング家の嫡子であり紋章持ちでもあるリンハルトは、人質としての価値が高いと言えた。
「そんなの、エーデルガルトが承諾しねえだろ」
カスパルは床で胡座をかいたまま肩を竦める。
皇帝エーデルガルトは仲間への情がないわけでないが、必要とあれば切り捨てることができる人間だ。それを承知した上でカスパルもリンハルトも彼女についてきた。だから、彼女が捕虜となった二人を見放したとしても彼女を責めるつもりはない。
そんな雑談をしていると、通路から複数の足音が近づいてきた。三人、いや四人だろうか。気配を察した二人は目配せをし、脱力していた体を正して口を閉ざす。
足音の正体は王国軍の兵士たちだった。身なりからして、位の高い者ではない。兵士たちは牢をひと通り見て回ると、リンハルトとカスパルが捕らえられている牢の前へと戻ってきた。
「本当に女みたいな顔してるな」
兵士の一人がリンハルトのいる牢を覗き込みながら感心したような声を出す。
リンハルトは自分の顔の造形が中性的であることは自覚している。学生時代よりは精悍になったという自負こそあるものの、その言葉に対して特に思うことはなかった。
「殺すなとは言われてるけどよ、少し使うくらいならいいだろ?」
兵士はもう一人の兵士に問いかけながら懐から鍵を取り出す。その言葉にリンハルトはぴくりと瞼を動かした。
この状況において「使う」という言葉がなにを表しているのかわからないリンハルトではない。察しの悪い――というより、性に関してやたらと疎いカスパルは首を傾げているが。
「なんだ、ぜんぜん抵抗しねえなこいつ」
牢に入ってきた男に衣服を脱がされながらも、リンハルトは抵抗をしなかった。
抵抗をすればそれを封じるために暴力を振るわれるだろうし、そのあとで行為の続きをされるのだろう。どちらであっても結果が同じなら、抵抗しないほうがこちらの消耗が少ないと判断した結果だった。
「賢いやつは好きだぜ。そのまま大人しくしてりゃあ優しくしてやるよ」
兵士は下卑た笑みを浮かべながら下着まで剥ぎ取ってしまうと、リンハルトの脚を掴んで開かせる。激しい嫌悪感に襲われながらも、リンハルトは黙って顔を逸らすだけで拒絶の言葉ひとつ口にしなかった。
「おい――リンハルトになにやってんだよ!?」
声を荒らげたのはリンハルトではなくカスパルだった。ここまですれば、さすがに何が行われようとしているのか察したのだろう。
「……カスパル、静かにしていてくれよ」
それまで押し黙っていたリンハルトがカスパルを宥める。
悪事を見過ごすことができないのはカスパルの美徳ではあるが、彼が怒りを露にするほど相手はおもしろがるに決まっている。
なにより、カスパルが騒ぐことによって彼にまで危害が及ぶことをリンハルトは危惧していた。カスパルはきっと抵抗するだろうから、ひどい仕打ちを受けることになる。
「僕なら大丈夫だよ。こんなこと慣れっこだし。ああ、でもカスパルには刺激が強いかもしれないね」
それはただの虚勢だったのだが、中性的な容姿のリンハルトが口にしたために真実味を帯びたのだろう。兵士たちは囃すような声を出すと、露になったリンハルトの素肌を舐めまわすように眺めてきた。
「……やるなら早くしてくれないかなあ? 寒いのは苦手なんだ」
これ以上カスパルが余計な動きをする前に終わらせてしまいたい。リンハルトは誘うように兵士の股間へ手を伸ばし、下腹部の膨らみを服の上から撫でてやった。
「へえ、意外と乗り気じゃねえか。じゃあ、まずはこいつを舐めてくれよ」
兵士は下衣の前を寛げてリンハルトに性器を見せつける。
リンハルトは言われるままに男の股間へと顔を寄せ、差し出されたそれに舌を伸ばした。自分の髪まで一緒に口に入れてしまいそうになったため、手でかき上げて耳にかける。
口淫などしたことはなかったが、やり方は知識として知っていた。
唾液を塗り込むようにして全体を丹念に舐めてやれば、男は満足そうに息をつく。尿道口や雁首を舌先でつつくと、先端からじわりと先走りが滲んで口内に広がった。その苦さと生臭さにリンハルトは眉根を寄せる。
調子に乗った男はリンハルトの頭を掴んで亀頭を喉の奥へと押しつけてきた。苦しさに嘔吐きそうになるのを堪え、リンハルトは歯を立てないように注意しながら男のものをしゃぶり続ける。
「本当に大人しくしてるな。どれ、俺はこっちを使わせてもらうか」
リンハルトが歯を立てたりする様子がないことを確認していたのだろう。しばらくすると、別の兵士がリンハルトの背後に回って尻を揉んできた。
双丘を割り開かれ、ぞわっとした感覚がリンハルトの背筋を走り抜ける。リンハルトはそれを振り払うかのように無心に口内のものを刺激し続けた。
「んっ……」
やがて、背後から伸びた手が後孔の縁をくるりと撫でた。その刺激でリンハルトの鼻から吐息が漏れる。
それを聞き取った兵士はくつくつと喉で笑うと、指先をリンハルトの体内に挿入してきた。異物が入り込んでくる違和感と圧迫感にリンハルトは低く呻き、無意識のうちにそこを締め付けてしまう。
「う……ふぅ、ンッ……!」
指先が体内で動かされ、狭い内壁が押し広げられていく。異物を排出しようと分泌された腸液によって兵士の指が濡れ、ぐちぐちと粘着質な水音が牢内に響いた。
「……なあ、俺はあっちを使っていいか?」
その光景と音が情欲を刺激したのか、それまで行為を眺めていた兵士たちがカスパルに視線を向ける。リンハルトは抗議しようと口を開いたが、それを許さないように喉の奥へと性器が打ち付けられた。
「構わえねえけど、そっちは格闘で騎兵や竜騎士とやりあってたようなやつだぞ。暴れられたら手に負えないだろ」
リンハルトの髪を掴んで口淫をさせたままの兵士が注意を促す。
カスパルはその気になれば素手で人を殺せる。その事実をこの兵士も知っているのだろう。それでカスパルへの興味がなくなってくれればよかったのだが、そう都合よくはいかないようだった。
「なに、ちょっと痛めつけて大人しくさせればいい」
魔道の心得があるらしいその兵士は、身構えるカスパルに向けて鉄格子越しに雷の魔術を放った。狭い牢屋の中では避けることもできず、カスパルは直撃を受けてその場に崩れ落ちる。
「ぐっ……が、あっ」
感電によって痙攣するカスパルを兵士たちは笑いながら取り押さえた。
鎧の下に着ていた衣服をたくし上げ、ぴくんぴくんと震える胸筋に手を伸ばす。良質な筋肉は力んでいないときはやわらかいものだが、感電によって筋肉が強ばっているいま、そこは硬く張り詰めていた。
「うわ、硬えな。でも、こういうのが意外と具合よかったりするんだよ」
「ああ、わかる。こっちにも筋肉がついてるからよく締まるんだよな」
カスパルの背後に回った兵士は、彼の膝を抱えて脚を広げさせる。秘部を晒されるような屈辱的な体勢にされたカスパルは、わずかに動く体でそれを振り払おうともがいていた。
「なんだ、まだ動けるみたいだな。ならもう一回やっておくか? 今度はこっちにな」
こっち、と言いながら兵士が示したのはカスパルの後孔だ。湿った粘膜に電流を流せばどうなるか――カスパルはそれを知識としてではなく、戦場での経験から理解していた。
「くそ、やめっ……ぐああぁっ!」
カスパルの拒絶を無視して、カスパルの体内に指を差し込んだ兵士が魔力を込める。弾けるような音とともに青白い光が瞬き、牢獄にカスパルの悲鳴が響き渡った。
「がっ、あ、あああぁっ!」
「はは、すげえ反応」
「ひぎぃいっ! あ、あが、あ、あああぁあッ!」
二度、三度と繰り返して放電され、そのたびにカスパルは叫び声を上げながら激しく身をよじる。
カスパルの悲鳴を耳にしながらも、兵士たちに犯されているリンハルトにはなにもできなかった。ただ、カスパルにそれ以上の抵抗をしないでくれと祈ることしかできない。
「ほら、よそ見すんなって」
「ふぐうぅっ!?」
背後から後孔を慣らしていた兵士に昂った陰茎を突き込まれ、リンハルトはくぐもった悲鳴を上げた。
慣らされたとはいえ、男を受け入れたことのないそこは異物を拒絶してきつく締まっている。粘膜が裂ける激痛と内臓が押し上げられる不快感に襲われ、リンハルトの額には脂汗が浮かんだ。
「なんだ、慣れてるって言ってた割にはきついな」
締め付けの強さを訝しみながらも、兵士は容赦なく抽挿を開始する。腰を打ち付けられるたびに肉同士がぶつかる乾いた音が響き、強引に開かれた結合部からは血が流れた。
「んっ……んんっ、んんん――っ!」
乱暴に揺さぶられ、リンハルトは痛みに顔を歪める。口には別の男のものを咥えさせられているため、悲鳴を上げることによって苦痛を逃がすこともできない。
リンハルトが呻くことによって起こる口内の振動が気持ちいいのだろう、男は更に激しくリンハルトの頭を揺さぶる。やがて口腔に熱い体液が放たれ、リンハルトは喉に張り付く体液を吐き出そうと激しく噎せ返った。
「……よし、大人しくなったな。そろそろ突っ込んでも大丈夫だろ」
カスパルを責め立てていた兵士は体内から指を引き抜くと、代わりに自分のものをあてがって強引に押し込んだ。カスパルはかろうじて意識があるらしく、ぴくりと震えて反応したがそれ以上の抵抗はできないようだった。
「うあ、あ、ああっ……!」
ほとんど慣らしていないカスパルの後孔に兵士の怒張がねじ込まれていく。硬く口を閉じたそこは異物の侵入を頑なに拒み、容易には受け入れようとしない。
それに苛立ったのか、兵士は軽く舌打ちをすると、カスパルの脚を持ち上げて体を折り込んだ。格闘を得意とするカスパルは体が柔軟で、男が望む体勢を苦もなく取ることができた。男はそこに覆い被さり、自分の体重を利用して強引に尻穴をこじ開ける。
「い、ぎっ……あ、がっ……あああぁっ!」
限界まで広げられた後孔に楔が打ち込まれ、引き裂かれる激痛にカスパルは獣のような声で叫んだ。
「うるせえな、これでも咥えてろよ」
「むぐっ!?」
カスパルを抑えていた男はカスパルの顔を跨いで陰茎を取り出すと、垢にまみれたそれをわめく口に押し込んだ。
突然口の中に入ってきた異物にカスパルは目を見開く。生臭い匂いとともに口腔内を埋め尽くした性器にえづきそうになるが、地面と兵士に頭を挟まれていては顔を逸らすことすらできない。
「んー! んううぅ!」
カスパルは涙目になりながら抗議の声を上げるが、男はカスパルの顔に乗り上げるようにして喉奥まで陰茎を押し込む。膨らんだ亀頭に気道を塞がれてしまい、息苦しさにカスパルの目尻にじわりと涙が浮かんだ。
「口の中も熱くて具合がいいな」
「ふぐっ! おぶぅっ!」
男はカスパルの髪を乱暴に引っ張って自らの腰を動かし始めた。口を塞がれたカスパルは何とか鼻で呼吸をしようとするものの、押し込まれた亀頭が断続的に気道を塞ぐために徐々に酸欠になっていく。
「ぐぶっ……お、う……」
しばらくするとカスパルの体が痙攣を起こし、萎えた性器からしょろしょろと尿が溢れ出した。男の陰茎によって窒息させられたカスパルは白目を剥き、塞がれた口から泡を吹いている。
「こいつ、漏らしやがったぞ」
「おいおい、その辺にしておけよ。殺しちまう気か?」
仲間に制止されて男はようやくカスパルを解放した。
解放されたカスパルは気道からひゅうひゅうと掠れた音を立てて空気を取り込もうとしているが、うまく酸素を取り込めないせいか手足は小刻みに震えている。
――カスパルを助けないと。
カスパルに対する一連の暴挙を見届けることになったリンハルトは、せめて治癒の魔術を行使しようと意識を集中させた。
「ぐぅ――ッ!?」
そこでリンハルトは、この牢に魔封じが施されていたことを思い出す。そして、この魔封じは牢の中にいる人物が魔術を使おうとすると、術者に激痛を与える仕組みになっているということを身をもって知らされることとなった。
「う、あ、ああぁっ!」
全身を貫くような痛みに襲われてリンハルトの体が激しく跳ねる。あまりの痛みに視界が真っ赤に染まり、脳裏で火花が散っているような錯覚に襲われた。
「おっと、もしかして魔術を使おうとしたのか? 残念だったな、これはただの魔封じじゃないんだよ」
体に力が入らずくずおれそうになるリンハルトの腰を背後にいた兵士が支える。次には結合したままの状態で膝の上に持ち上げられ、自重でより深く男の陰茎を咥え込むことになってしまった。
「あッ……あッ」
腹の奥まで突き刺される感覚に、リンハルトは喉を逸らして悶える。
「大人しくしてたのは油断を誘うための演技か? それならもう遠慮してやる必要はねえな」
「ひぎぃっ!? あ、あぁっ!」
言うや否や、男はリンハルトの腰を掴み直すと激しく抽挿を始めた。リンハルトの腰を浮かせては落とし、性器を一気に根元まで突き刺す。腹を内側から殴られるような痛苦に襲われ、リンハルトは甲高い悲鳴を上げた。
「はっ……ああぁっ! あうっ! ああぁっ!」
男の動きに合わせて結合部から血が流れ出し、太腿を伝って床を汚す。容赦なく揺さぶられるたびに後孔が裂け、裂けた箇所から鮮血が飛び散った。
激しい痛みに堪えながら、リンハルトはカスパルへと視線を向ける。カスパルを犯している男はカスパルの乳首や性器に触れていたが、愛撫を施しているわけでないということは一目瞭然だった。
「こうすると締まりがよくなるんだよな」
「ぎいっ! あぐっ! ひぎっ!」
カスパルを犯している男は挿入したまま魔術を行使し、感電によって体内が収縮するのを楽しんでいる。戦場を縦横無尽に駆け回るカスパルが掌ひとつで蹂躙され、玩具にされている姿は哀れですらあった。
男の魔術は初歩的であり、リンハルト相手であれば通用しないような稚拙さだ。だが、魔力の低いカスパルには充分な痛手を与えているようだった。
リンハルトは焦燥に駆られて身を捩らせる。「殺すなと言われた」と男たちは口にしていたが、いつ加減を誤ってカスパルを殺してしまってもおかしくはない。
「なんだ? お友達が気になるか?」
「……抵抗をする気は最初からないよ。だから、あいつに治癒の魔術を施す許可をくれないかな」
リンハルトは首を捻って背後にいる男に訴える。
「それはできねえ相談だ。お前、風の魔術も使えるんだろう? 治癒の魔術を使うふりをしてそっちを使う可能性がないっていう保証がない」
男の言い分はもっともだった。男が言うような行為をするつもりは毛頭ないが、リンハルトにそれを証明する方法がないのも確かだ。
「だが、そうだな……おい、そっちのやつを連れてこい」
リンハルトを犯していた男は別の男に指示を出すと、向かいの牢で犯されていたカスパルを連れてこさせた。
抱え上げられたカスパルの後孔には性器が深々と挿入されたままになっており、ぎちぎちに広げられた穴がリンハルトの前に晒される。
「や、だっ……! 見るなっ、リンハルトっ……!」
カスパルはかぶりを振ってリンハルトの視線から逃れようとするが、男たちがそれを許さなかった。
リンハルトもまた背後の男に挿入されたままであり、互いが犯されている様子が嫌でも視界に入る状態にされる。
「ほら、お友達が犯されてるのを見ながらイッてみろよ」
「いあっ……!? やめっ、はぐぅっ!」
背後の男が笑みを浮かべながら律動を再開し、同時にリンハルトの性器を手でしごき始めた。今度はただの乱暴な抽挿ではなく、リンハルトの弱点を的確に狙った責め方だった。
「ひうっ、あ、あぁっ! だめっ、そこぉっ!」
敏感な部分を亀頭でごりごりと擦られ、リンハルトは体をしならせて喘いだ。リンハルトの性器はすぐに反応を示し、男に促されるまま硬く勃ち上がっていく。
「どれ、どっちが先にイかせられるか勝負といくか?」
「えあっ……!? おっ、んおっ! おひぃっ!」
カスパルを犯していた男が競うように腰を打ち付け始め、萎えた陰茎をしごいて強引に勃起させる。前後から同時に快感を与えられ、若いカスパルの体はすぐに快楽に支配されていった。
「はひっ、あ、あへぇ……! あぐうぅっ!」
「んおっ、おっ……んぐっ、ほおおぉッ!」
男たちは競い合いながらリンハルトとカスパルを追い詰めていく。
幼なじみが目の前で犯され、あられもなく身を捩っている姿は嫌でもお互いを興奮させた。
「くうっ、あうっ……あっ、ああぁあッ――!」
それはどちらの嬌声だったのか――リンハルトとカスパルはほぼ同時に絶頂を迎え、性器から放たれた飛沫がお互いの体を汚す。
絶頂時の体内の締めつけによって二人を犯していた男たちも達したらしく、ぐずぐずに溶かされた内壁へと精液が叩きつけられる。
それでもなお二人が解放されることはなかった。
二人を並べて尻を上げさせる体勢を取らせた男たちは、今度は組み合わせを変えて二人を犯し始めた。リンハルトを犯していた男たちがリンハルトを犯し、カスパルを犯していた男たちがリンハルトを犯す。
「あ、うぅっ」
「くうっ……」
二度目の挿入は比較的容易に行われた。体内に注がれた精液が潤滑油となり、二人のそこを男を悦ばせる穴に変えてゆく。
「お友達のマン汁でべとべとだ。ほら、綺麗にしてくれよ?」
先程までカスパルの尻穴を犯していた男の性器がリンハルトの口内にねじ込まれる。カスパルもまた口淫を強要されていたが、抵抗する可能性を考慮してか器具で口を固定されていた。
「帝国貴族の肉便器だぜ、こりゃいい拾い物をしたな」
「傷はついてるが綺麗な肌してるよなあ。さぞかし美味い物を食って生きてきたんだろうな。いいザマだぜ」
二人を背後から犯している男たちが好き勝手に二人をなじる。男の性器を咥え込んだままの尻を軽く叩かれ、その痛みにリンハルトの体がぶるりと震えた。
「肉便器か。なら、それらしく扱ってやらないとな?」
「そりゃいいな」
口淫をさせている男たちは耳打ちをすると、二人の頭を掴んで亀頭を喉に押し付けた。
「んぅ!? おぶっ、むぐうっ!?」
次に訪れたその感触にリンハルトは目を見開いた。口内に注がれた粘り気のないその液体は、精液ではなく尿だろう。おそらく、いま直腸に注がれている液体も――。
「げほっ、がはっ!」
カスパルは反射的に吐き出してしまったらしく、男の手を振りほどいて口内に出された尿を吐き出している。いけない、カスパル――リンハルトがそう思う間もなく、男の膝がカスパルの腹にめり込んでいた。
「ふぐっ……!」
「なに吐いてやがる、ちゃんとぜんぶ飲めよ」
カスパルの口を使っていた男は彼の顔を地面の尿溜まりに押し付け、後頭部を踏みつける。
それを横目で見ていたリンハルトは躊躇ったが、意を決して口内の尿を飲み下していった。
「お、全部飲みやがった」
「偉いじゃねえか」
男たちは笑いながらリンハルトの頭や尻を撫でる。
口に、直腸に、尿を一滴残らず注がれたあと、男たちはようやく二人を解放した。性器が抜かれた二人の後孔からは、精液と尿が混ざった液体が逆流してごぼごぼと濁音を立てている。
「二人仲良く肉便器になれてよかったなあ?」
男たちは衣服を正すと、カスパルを元の牢に戻してから錠をかける。
こうして二人の帝国将は王国軍の捕虜として身柄を拘束され、昼も夜もなく兵士たちの慰みものにされることとなったのであった。
二人で一緒に
士官学校に通うその男には、前々から気になっている学友たちがいた。
一人目は、色白の肌と艶のある長い黒髪が目を引くリンハルトだ。長身だが体つきは華奢で、垂れ気味の大きな目と小さな目鼻が乗った顔立ちは美少女のようである。声もまた愛らしく、身長が高くなければ女の子と間違えてしまうだろう。
もう一人が、その親友のカスパルだ。硬質な髪と強気そうな顔立ちは、おっとりとした風貌のリンハルトとは真逆の印象を受ける。同年代の少年たちと比べるとかなり小柄ではあるが、鍛え上げられた体が健康的な色気となって彼を彩っていた。
彼らを組み敷いて、自分のものを咥えさせて、思うがままに泣かせたい。卑猥な言葉を口にさせ、自ら脚を開かせ、自分なしではいられない体にしてしまいたい。それが男の野望だった。
幸か不幸か、男の野望は当人の予想もしなかった形で叶うこととなる。
男は数人の生徒たちと共に『闇に蠢くもの』に拉致され、おぞましい人体実験の被検体にされたのだ。そして、『成功例』となった彼はある特殊能力を手に入れた。そう――他人に変身する力である。
あれから五年が経ち、男はリンハルトとカスパルに会うために、彼らが活動拠点としている修道院へと赴いた。
……彼らの敬愛するベレトの姿となって。
このベレトという元教師とリンハルトが恋仲であることを男は知っていた。だから、男はこの体を使ってうまいことリンハルトを抱いてしまおうと画策したのである。
本物のベレトは何をしているかと言うと、山賊の討伐やら魔獣の討伐やらでしばらくは戻らないようだった。予定よりも早く、しかも単身での帰還を怪しまれはしたが、伝令を任されたなどの口八丁を使ってなんとかごまかした。
さて、自然な形でリンハルトと性行為に及ぶにはどうすればいいのか。なにも強姦したいわけではないのだ。むしろ、相手から求められたい。だからこそベレトの体を借りたのである。
しかし、男がそんな計画を考えるまでもなくそれは起こった。
ベレトの自室の寝台で男が目を覚ますと、リンハルトが男の性器を咥えていたのである。
「……あ、先生、目が覚めました? 先生のこれ、朝からすごく元気ですね。つい咥えちゃいましたよ」
リンハルトは男の性器に手を添えたまま上目遣いで微笑む。
もともと下心があったとはいえ、あまりに自分にとって都合のいい状況が唐突に訪れたため、男は事態が飲み込めずに絶句してしまった。
「久しぶりなんだからもっと喜んでくださいよ。僕だって先生がいないあいだ我慢してたんですから」
リンハルトは男の性器を扱きながら矢継ぎ早に不満を漏らす。長い髪が口淫をするのに邪魔なのだろう、落ちてきた横髪を指で掬って耳にかけ直している。その仕種が、男にはやけに色っぽく見えた。
「先生のこれ、やっぱりすごく大きいですよね。咥え続けてると顎が外れちゃいそうだ」
リンハルトは性器の裏筋から先端にかけてゆっくりとなぞるように舐め上げたかと思うと、尿道に舌を差し込んでぐりぐりと動かす。手馴れたその愛撫は、彼にとってこの行為が初めてではないことを物語っていた。
「こっちの準備もしてありますから、すぐにでも入れられますよ。でも、前戯も楽しみたいですよね。ね、先生?」
リンハルトは悪戯っぽい笑みを浮かべながら、下衣をゆっくりと下ろしてゆく。
男が士官学校で見たことのあるリンハルトは、いつだって気怠げで何をするのもめんどうといった様子の少年だった。それがまさか、寝台の中ではこんなに積極的になるとは。
五年間の月日がそうさせたのか、もともとリンハルトが持っていた性質なのか、それともベレトが彼をそうさせるのだろうか。
リンハルトの艶めかしさに男がごくりと唾を飲み込んだとき、雰囲気を壊すように部屋の外からばたばたと騒がしい声と足音が聞こえてきた。
「リンハルトオオォォ!」
けたたましい音と共にベレトの自室の扉が勢いよく開かれる。確認するまでもない、この声は間違いなくカスパルのものだ。
「やっぱり先生の部屋にいた!」
カスパルはずかずかとベレトの自室に入ってくると、大股で男の元に歩み寄ってきた。
修道院に潜入してからというもの、すれ違いによって男はカスパルの姿を見ていなかった。だから、再会したカスパルの成長した姿に男はひどく衝撃を受けた。
綺麗だ、とまず思った。
少年の頃の面影こそ残しているものの、鼻や頬からはすっかり丸みが抜けて精悍な顔立ちになっている。身長もかなり伸びたようで、ベレトとほとんど変わらない高さにカスパルの目線があった。
「お前だけ先生に構ってもらおうなんて卑怯じゃねえか!」
怒りの形相で叫ぶカスパルに対し、リンハルトは呆れたような表情を見せる。容姿こそかなり大人びたものの、内面はあまり変わっていないようだった。
「空気ってものを読みなよカスパル。せっかくこれからっていうときにさぁ……」
「うっせー! だいたいお前、先生のこと独り占めしすぎなんだよ!」
カスパルはリンハルトと口論をしながら上着を脱ぎ捨て、下に着ていたぴっちりとした肌着も脱ぎ捨ててしまう。ほどよく筋肉の乗った胸が露になり、男は思わず視線を奪われた。
リンハルトの華奢な体も魅力的だが、カスパルの健康的で肉感のある体にもそそられるものがある。あの体を好きにしてみたい――そう考えただけで男の下半身に熱が集まった。
「君が混ざっても僕は構わないけどさ……でも、お子様のカスパルにはまだ早いんじゃないの?」
「お……オレだってちんこくらいしゃぶれる!」
リンハルトの挑発に乗ったカスパルは寝台の横に膝をつくと、男の下半身に顔を埋めて立ち上がった性器をぱくりと咥えた。
「ふ……んぅ……ッ」
カスパルは亀頭を口いっぱいに頬張り、先端を舌先で刺激しながら頭を上下させる。拙いながらも懸命に奉仕するその姿は男の欲情をさらに掻き立てた。
「まったく、カスパルったら」
リンハルトは咎めるように言いつつも、その表情は弟を見守るような穏やかなものだった。
男としてはこのまま続けてほしいところだが、これは「ベレトという青年」として止めるべきなのだろうか――困惑した男がリンハルトに視線を向けると、リンハルトはやわらかな笑みを浮かべた。
「僕、先生のことも大好きですけどカスパルのことも大好きなので……だから、二人一緒に愛してくださいって約束しましたよね?」
もちろんそんな約束をした覚えは男にはない。
リンハルトは同性も性愛の対象に含めているようだが、愛情と性欲を注ぐ相手を一人に固定しない質でもあるのかもしれない。帝国の人間らしい自由な価値観というかなんというか、型にはまった恋愛観の持ち主ではないようである。
「カスパル、先っぽばかりじゃだめだよ。ほら、ここも舐めてあげないと……」
リンハルトはカスパルの横に並んで膝をつくと、男の陰嚢を揉みながら竿の裏側に舌を這わせた。カスパルの拙い口淫とは異なり、リンハルトのそれは手慣れていて的確に快楽を与えてくる。
男はあっという間に果ててしまいそうになるのを堪えながら、二人がもたらす快感に酔いしれていた。ベレトはいつもこんないい思いをしていたのか――そんな嫉妬と羨望が男の中で入り交じる。
「ふぇんふぇえ、ひもちいーか?」
カスパルは亀頭を口に含んだまま男を見上げた。
褒めるように頭を撫でてやるとカスパルは嬉しそうに目を細め、男の性器を喉の奥まで深く飲み込んだ。そして顔を激しく動かし、じゅぽじゅぽといやらしい水音を響かせながら吸い上げる。
「先生、もうイキそうなんですか? 早くないですか? 先生の早漏」
リンハルトはくすっと笑うと、男の陰嚢をぱくりと口に含んでぬめった舌で転がした。そのまま舌を滑らせていき、戸渡りをつうっとなぞり上げる。
男は堪らずカスパルの口から性器を引き抜き、二人の顔に向けて精液を吐き出した。粘ついた体液を顔面や前髪に受けてしまった二人の姿に、男の征服欲が満たされてゆく。
「たくさん出ましたね先生。戦闘続きで溜まってたんじゃないんですか?」
リンハルトは男の放った白濁を指で掬って見せつけるようにそれを舐める。
「出すなら口の中に出せばいいのによ……」
カスパルのほうはと言うと、不満げに口の端を手の甲で拭っていた。
「カスパル、ここにもついてるよ」
「ん……ありがとな」
リンハルトはカスパルの顔に付着した精液をぺろぺろと舐め取る。すると、カスパルもそれを真似るようにリンハルトの額や頬に付着した精液を舐め取り始めた。
まるで子猫同士が毛繕いをしているような愛らしい姿を見せつけられ、出したばかりの男の性器がふたたび硬さを取り戻していく。
「先生のこれ、また大きくなってますね。そろそろ入れますか?」
それに気づいたリンハルトは寝台に乗り上げると、男の太腿を跨いで自ら後孔を広げてみせた。くぱっと開いた入口から赤い肉が覗く扇情的な光景に、男はたまらず喉を鳴らす。
「あっちの準備もしてある」という言葉の通りに、リンハルトのそこはすでに解れており、ひくんひくんと疼いて挿入を待っているかのようだった。男のものを舐めて興奮したのか、長身に見合った立派な性器はすでに勃起して天を向いている。
「なんだよリンハルト、ずりぃぞ!」
カスパルも負けじと寝台に乗り上げ、下着を取り払って秘部を露にした。
軽く立ち上がったカスパルの性器の奥には、きゅっと締まった肛門が覗いている。いやらしく縦に割れたリンハルトの後孔は異なり、色味の薄いそこはまだ初々しさを感じさせた。
男は急かす二人を宥めるように尻を撫でる。
母親譲りだというリンハルトのきめ細やかな肌は、触り心地もなめらかだった。鍛錬を好まない彼は筋肉があまり発達していないため、尻も薄くて掌にすっぽりと収まってしまう。
対して、筋肉量の多いカスパルの尻には良質な筋肉ならではの弾力があった。力を込めると指が尻の肉に食い込むようなやわらかさがあり、元の形に戻ろうとする筋肉が指を押し上げてくる。
「あっ……先生っ」
ひとしきり二人の尻を撫でた男は、手を滑らせて後孔に指を差し込む。驚いたような声を出したのはカスパルのほうで、リンハルトは小さく震えてほうっと息を吐いていた。
リンハルトのそこは苦もなく男の指を咥え込んだ。そればかりか、さらに奥へ誘うように内壁が絡みついてくる。入口の膨らみはぷりぷりとしておいしそうなのに、中はすっかりと蕩けていて男を悦ばせるための穴という感じだ。
カスパルのそこは、まだきつい。男を受け入れ慣れていないのか、入口は硬く窄まっていて力を込めないと指が入らない。しかも、なんとか先端を挿入しても発達した括約筋がそれを押し出そうとしてくる。
「あ、あぁ……ん、せんせぇっ……」
「あっ……もう、焦らさないでくださいよ……」
異なる感触を楽しみながら、男は二人の穴を指で執拗に愛撫した。指を体内でぐるりと回したり、数本の指をばらばらに動かしたりするたびに、二人は甲高い声を上げて体をびくつかせる。
「ふ、ぅ……ッ」
カスパルは男の首に腕を回してぎゅっと抱きつくと、耳元で呻くような声を上げながら肩口に顔を埋めてきた。快感に耐えているのだろう、体は小刻みに震えていて、触れた肌からそれが伝わってくる。
「はあっ、あぁ……」
後ろだけの刺激では足りなくなったのか、そのうちカスパルは自分の性器を手で扱き始めた。リンハルトも自分の乳首を指先で摘み、くにくにと押し潰すように弄っている。
「ねえ先生、そろそろいいですよね? 僕もう我慢できません」
リンハルトに急かされて男は二人の後孔から指を引き抜く。そしてリンハルトを寝台へ仰向けに押し倒すと、すらりとした両脚を掴んで大きく開かせた。
慣らすときに潤滑油をたっぷりと使用したのだろう。リンハルトの後孔を指で軽く開いてやると、奥からとぷりと粘り気のある液体が溢れてくる。
「ああっ……先生っ……!」
男はすでにやわらかくなっているそこに性器の先端をあてがい、一気に腰を打ち付けた。リンハルトのそこはぐちゅんと濡れた音を立てて口を開き、男の性器を何の抵抗もなく根元まで飲み込んだ。
いままで何度ベレトと情を交わしているのか、リンハルトのそこはすっかりとベレトの形を覚えており、性急な挿入にも関わらず男の性器をすっぽりと咥えこんでしまう。
「ふふっ、生徒にこんなことしてるなんていけない先生ですね? ……なーんて、いまはもう先生じゃないから関係ないんですけど」
リンハルトはくすくすと笑いながら男に抱きついて唇を合わせてきた。舌を絡め、唾液を交換する濃厚な口付けを交わしながら、男の手を取って自らの胸へと導く。
男は導かれるまま平らな胸に手を這わせ、肉付きの薄いそこを揉みしだいた。白い肌の上に浮かぶ薄紅色の突起が妙に艶めかしく、そんな男の視線に気づいたのかリンハルトは口角を上げる。
「先生、僕のおっぱい気持ちいいですか?」
問いかけに応えるように乳首を強く捻ってやると、リンハルトは「あんっ」と鳴いて悦んだ。先ほど自分でも弄っていたリンハルトの乳首はツンと立ち上がり、充血してぷっくりと膨らんでいる。
リンハルトの体は後孔も乳首もすっかり開発済みといった様子だ。このベレトという男はいったいどれだけ彼を抱き潰していたのか――そう思うと、男の中に理不尽な嫉妬が込み上げる。それをぶつけるように激しくリンハルトを突き上げた。
「んあっ! あっ、せんせっ、はげしっ……!」
リンハルトの腰を両手でがっちりと掴み、薄い腹が亀頭の形に膨らむほど奥まで突き入れる。そのまま抽挿を繰り返すと、リンハルトはびくびくと体を痙攣させながら空イキしてしまった。
「リンハルトばっかずりいよ……」
荒い息をつくリンハルトのそばに、お預け状態にされていたカスパルが近づく。カスパルの性器は可哀想なくらい膨張しており、それでも自慰をするのは我慢していたようだ。
「ほら、カスパル。僕がちゅーしてあげるからいい子で待ってて?」
リンハルトはあやすようにカスパルの髪を撫でると、カスパルに口付けて軽く唇を吸い上げた。二人はお互いの唇を啄むような口付けを何度か繰り返し、ちゅっちゅっと可愛らしい音を響かせている。
まだ達していなかった男はその光景を眺めながらふたたび腰を動かし、絶頂の余韻で収縮するリンハルトの中に精液を放った。萎えたそれをリンハルトの中から引き抜くと、入口が名残惜しそうに亀頭に吸い付いてくる。
「先生、約束通りカスパルも可愛がってくださいね?」
リンハルトはカスパルの脚を抱え上げ、挿入を手助けするように後孔を開かせる。色素の沈殿が少ないそこは経験の浅さを物語っており、容易に挿入はできないだろうと男は察した。
「カスパルはたぶん初めてだと思うから、僕のときみたいに一気に入れちゃだめですよ?」
リンハルトも同じ考えらしく、ふたたび性器を硬くさせている男に釘を刺す。
「本当は僕がカスパルの初めてを貰いたかったんだけど……カスパルは先生のほうがいいもんね?」
「ふあっ、リンハルト、それ、やめっ……あっ!」
リンハルトは放置されて閉じてしまったカスパルの穴を指でくちゅくちゅと弄る。白くて細いリンハルトの指がカスパルの後孔を出入りする様子は、自分で行うときとはまた違う視覚的興奮を男にもたらした。
「僕も先生のことは大好きだし、カスパルが先生のほうがいいって言うならそれでいいとは思うんですけど……でも、僕の預かり知らぬところでカスパルが誰かに抱かれるのかと思うと、いくら先生が相手でも嫉妬してしまうんですよね。だから三人一緒のときならいいかなって……ねえ先生?」
リンハルトはたっぷりと慣らしたカスパルの後孔に二本の指を挿入し、それを左右に広げて赤く熟れた内壁を見せつける。
リンハルトの理屈は男には理解しがたいものだったが、ベレトとカスパルのことが大好きなのだということはわかった。そして、男はベレトがいつか爆発することを祈った。
リンハルトに誘われるまま男はカスパルの後孔に先端を潜り込ませる。カスパルは怯えたように腰を引こうとするが、リンハルトに抱えられているため意味をなさなかった。
「あうっ……!」
男はゆっくりと腰を進めてカスパルの中に自身を埋める。
拡げられたカスパルの肛門がみちみちと裂けそうな音を立て、健気に男の性器を受け入れてゆく。異物を拒んで抵抗するそこを強引に割り開きながら挿入を続けると、カスパルの額に脂汗が浮かんだ。
「カスパル、先生のおちんちん気持ちいいね?」
「んんっ、ふぁあっ……」
リンハルトはカスパルの耳を甘噛みしたり、乳首を指で転がしたりして痛みを紛らわせてあげている。リンハルトが膨らんだ乳首を指先で弾くたびに、カスパルの体内がぴくぴくと収縮した。
「うう、あうぅっ……」
カスパルの中を傷つけないようにゆっくりと性器を引き抜くと、雁が内壁の襞にひっかかって入口が捲れそうになってしまう。これ以上はまずいと判断してもう一度押し込めば、カスパルの口からくぐもった悲鳴が漏れた。
浅く挿入しては抜き、次はもう少し深く挿入してまた抜く。それを繰り返して徐々に奥まで挿入していった。
「ふうっ、ふうっ……」
男の性器がすべて収まる頃には、カスパルの顔は涙と涎でぐしゃぐしゃになっていた。リンハルトはそんなカスパルの頬を優しく撫で、「よくがんばったね」と微笑みかける。
「じゃあ、僕はこっちを可愛がってあげるから」
リンハルトはすっかりと萎えてしまったカスパルの性器を片手で握り、亀頭を親指の腹でぐりぐりと擦り始めた。
「やっ、やだっ、そこ、やめろよぉ……!」
「どうして? カスパルのここ気持ちいいって言ってるよ? ほら、こんなにいやらしい汁を出しちゃって……可愛いね」
「ひゃうんっ!」
敏感な裏筋を爪で引っ掻かれ、カスパルは悲鳴のような喘ぎを上げた。その愛撫のおかげで後孔の締め付けがゆるんだため、男は隙をついて律動を開始する。
「あっ、あっ、あっ、だめっ……!」
筋肉質なカスパルは括約筋も発達しているらしく、初めてなことを差し置いても締まりがいい。引き抜くときの抵抗の強さは筆舌に尽くし難く、リンハルトのやわらかな後孔とはまた別の良さがあった。
「あんっ、あっ、やっ、あああっ……!」
「カスパル、すごく可愛いよ」
リンハルトは姿勢を変え、二人の腹の間で揺れていたカスパルの性器を口に含んだ。舌で亀頭を刺激しながら竿を扱き、空いた手で膨らんだ陰嚢を揉みしだいてやる。
「やっ、りんは、るとっ、も、出るからっ……! はなせって、はなっ……!」
リンハルトの口内でカスパルの性器がびくびくと震えて限界を訴えた。カスパルは口を離すよう要求するが、リンハルトは口を離すどころかさらに強く吸い上げて絶頂を促す。
「ひあっ……! あ、ああぁっ!」
カスパルは一際高い声で叫ぶと、そのままリンハルトの喉の奥に精液を放つ。射精に伴う体内の強烈な締め付けに耐えられず、男もまたカスパルの体内に白濁をぶちまけた。
「んんっ……いっぱい出たね」
リンハルトはうっとりとした表情でカスパルの精液を飲み下す。そのまま尿道に残った精液も吸い取ると、カスパルの頬に軽く口付けをした。
「先生とカスパルがしてるのを見てたら僕もまたやりたくなっちゃった」
リンハルトはカスパルに跨る形で四つん這いになると、尻を割り開いて男を誘った。リンハルトのそこは物欲しそうに収縮を繰り返し、先ほど男が放った白濁を溢れさせている。
「先生、まだいけますよね? だめならライブをかけてでもやってもらいますが……」
治癒の魔法を使おうとするリンハルトを制し、男はふたたびリンハルトの中に性器を埋め込んだ。
「ああっ……せんせっ、すご、いっ……」
二度目ということもあり、男は挿入した直後から遠慮なく腰を打ち付ける。激しい抽挿によって中に出した精液が入口で泡立ち、ぐちゃぐちゃと派手な水音を立てた。
「はあっ……あっ、ううんっ……」
リンハルトは悩ましい嬌声を上げながら、そそり立った自身の性器をカスパルの性器に擦り付けている。わざわざカスパルを跨ぐという不自由な体勢を選んだのは、どうやらこれが目的だったようだ。
「あっ……先生、僕もうっ……」
絶頂が近いのか、リンハルトが腰を揺らして更なる刺激をねだってくる。それを察した男はいったん性器を引き抜くと、リンハルトの下でぐったりしていたカスパルの後孔に突き立てた。
「ひゃああっ!?」
突然の挿入にカスパルは驚きの声をあげ、男の性器をきゅうきゅうと締め付ける。
「せんせ、まって……おれ、まだ……ひいっ!」
まだ先ほどの絶頂の余韻が抜けていないのだろう。制止しようとする声を気にせず奥を突き上げてやれば、カスパルはひんひんと泣き声のような嬌声を上げた。
男の目の前では白濁を溢れさせるリンハルトの後孔が揺れている。その光景があまりにも淫靡で、男はカスパルを責め立てながら手でそこをぐぱっと開かせてその眺めを楽しんだ。
カスパルが達しそうになればリンハルトの中に入れ、リンハルトが達しそうになればまたカスパルの中に入れる。そうやって二人を焦らしながら、異なる反応と穴の感触を楽しんだ。
数時間後、男はやっと二人――というか主にリンハルト――のおねだりから解放された。
カスパルはとっくに気を失っていて、そのカスパルをリンハルトが抱き枕のように抱えている。二人の体はお互いの出した精液にまみれ、後孔からは男が放った精液を溢れさせていた。
明日はどうやって二人を可愛がってやろうか。そう男が画策していると、ふいに部屋の扉が開かれる。
驚いた男が振り返る間もなく、男の体には剣の刃がめり込んでいた。
蛇腹のように伸びる独特の形状をしたその剣は、間違いなくこの部屋の主であるベレトの愛剣であった。
幼馴染の二人が仲良くモブレされて快楽堕ちする話
ガルグ=マク大聖堂の近郊にあるとある山脈――ここは山賊の根城として有名な地域であり、道行く商人や旅人たちを恐怖に陥れていた。
もちろんそれはセイロス教会が率いる騎士団の耳にも入っており、いずれ騎士団が山賊の討伐に動くことは山賊たちにも予想できたことなのだが――
「連中、騎士団じゃなくて士官学校のガキどもを寄越すとはな。俺たちもずいぶんと舐められたもんだ」
アジトとして利用されている山小屋の中で、山賊の一人は不快感を隠さずに舌打ちをする。
ガルグ=マクの近郊を荒らす山賊の一団に対して、聖堂教会は討伐隊を派遣した。しかし、派遣されたのは騎士団ではなく、その見習いである士官学校の生徒たちだったのだ。
「あの学校に通ってるってことは貴族か金持ちのお坊ちゃんなんだろうな。綺麗な服を着て毎日うまい飯を食って、いいご身分だ」
山賊たちは生徒たちが率いていた雇われ兵は殺害したが、生徒たち本人は生きたまま捕えることにした。
それは若者に対する情などではなく、生徒たちの多くが貴族や富豪といった要人であることを知っていたからだ。不用意に殺害すれば、背後にいる国や家が動く可能性もある。
「こいつも士官学校の生徒なのか? それにしちゃあずいぶんガキ臭えが」
「制服着てるんだからそうだろうよ」
山賊たちは捕らえた生徒の一人――カスパル=フォン=ベルグリーズをまじまじと眺めた。
小柄な彼はほかの生徒と比較するといくぶんか子供のように見えるが、纏っている黒い上下はまごうことなく士官学校の制服だ。
「この髪と目の色、どこかで見覚えがあるな。確かベル……ベリ……なんだっけか。帝国のお偉いさんがこういう見た目だったな」
「ベルグリーズ伯か?」
「ああ、そうそう、それだ」
山賊たちはカスパルの姿を眺めながら話を続ける。空色の髪と瞳を持つ者はフォドラ全土でも珍しく、それは帝国の重鎮であるベルグリーズ家を想起させた。
「お、士官学校の生徒にもこのくらいの歳のやつがいるのか。なあ、ちょっと遊んでもいいか? 殺さなきゃ構わねえだろ?」
山賊の一人がカスパルを視線で撫でるように見ながら下品な笑いを浮かべる。それに対してカスパルが「遊ぶ……?」と不可解そうな反応をすると、男はますます口角を吊り上げた。
カスパルと共に捉えられた少年――リンハルトは、男の言葉を理解したらしく眉根を寄せる。少年を慰みものにするという嗜好を持つ者の存在を、彼は文献から得た情報で理解していたのだ。
「またかよ。お前、本当にガキが好きなんだな」
「まあ、いいんじゃねえの? お坊ちゃんに世間の怖さってやつを教えてやれよ」
カスパルを値踏みする山賊の男は、その幼げな容姿に性欲を刺激されたようだった。
実際のところ、カスパルは男たちが思うほど子供でもないのだが――そんなことは男たちにとってどうでもいいことである。
「へへ……それじゃあ楽しませてもらうぜ。恨むなら騎士団に任せなかった教会のやつらを恨むんだな」
「お、おい……何する気だよ!」
男が下卑た笑みを浮かべながら手を伸ばすと、カスパルは警戒心を露にして後ずさった。しかし、すぐに壁に背がついてしまいそれ以上は逃げられなくなる。
「お? なんだ、抵抗するつもりか?」
カスパルを壁際に追い詰めた男はにやりと笑って短剣を取り出し、その切っ先をカスパルの胸元に押し当てた。そして、それをゆっくりと動かして器用に制服を切り裂いていく。
「あっ……! やめっ……」
「大人しくしてろよ? 手が滑ったら大変なことになっちまうからなあ?」
男の手によって制服の切れ間が広がり、カスパルの健康的な肌が露になった。
ベルグリーズ家の男として生まれたカスパルは幼い頃から厳しい鍛錬を受けており、その体は少年ならではの細さを残しながらも鋭く鍛え上げられている。
「へえ、チビだけど鍛えてるんだな。こういうのも悪くねえ」
男は露出したカスパルの上半身を舐め回すように眺めて笑みを浮かべると、彼の腕を強引に掴んで床へと押し倒した。
「カスパル……!」
「おっと。お前はこっちで可愛がってやるからな、お嬢ちゃん?」
カスパルの名を呼ぶリンハルトを別の男が背後から抱きすくめる。その手が制服ごしに胸のあたりをまさぐるのを感じ、リンハルトは小さく悲鳴を上げた。
「……ん? 女にしちゃあ随分とでかいと思ったら男か? まあどっちでもいいけどよ」
「カスパル……! 離し……っ」
リンハルトは身を捩って抵抗するが、非力な彼の力では男の腕から抜け出せない。抵抗も虚しくリンハルトは床へと引き倒され、カスパルと同じように組み敷かれてしまった。
「男のくせに綺麗な顔してんなあ。肌も白いしよ」
「やめろ……! 離せっ……!」
男は学生服を引き裂いてリンハルトの胸元を露にすると、薄く平らな胸を掴んで揉みしだく。そうしながら制服の下衣にも手をかけ、下穿きごと一気に引き下ろした。
「お、可愛い顔してるがやっぱりついてるんだな。なんだよ、顔に似合わずけっこう立派じゃねえか」
「やっ、やだっ……!」
男はリンハルトの太腿を鷲掴みにして乱暴に脚を開かせる。そしてリンハルトの柔らかな尻たぶを掴みながら、もう片方の手で未熟な陰茎を弄り始めた。
「なにしてんだてめえ! リンハルトから離れろ!」
別の男に組み敷かれていたカスパルは怒りを露にして叫ぶ。カスパルもまた制服を剥ぎ取られ、上着と襯衣だけが腕にひっかかっている状態だ。
服は完全に脱がさないほうが興奮する、と提案したのは周囲で行為を眺めている山賊の仲間たちだった。このほうが貴族のお坊ちゃんを犯している感じがしていい、とのことである。
「お友達の心配してる場合か? ほれほれ、入っちまうぞ?」
カスパルを押し倒していた男は、既に硬くなりつつある性器をカスパルの窄まりへと押し当てた。そして、その存在を知らしめるかのように亀頭をぐりぐりと擦り付ける。
「ひっ……! や、やめろ! そんなの入るわけな……っ」
「士官学校の生徒なら痛みには慣れてるよな? なら強引に入れちまっても構わねえよなあ?」
男はカスパルの尻たぶを鷲掴みにして割り開くと、先走りでぬめる陰茎を強引に押し込んだ。みちみちと肉を引き裂きながら亀頭が体内へとねじ込まれ、鋭い痛みがカスパルの体を駆け巡る。
「あ、がっ……! い、痛ぇ……! やめろ! 抜けよっ……!」
「この無理矢理こじ開けてる感じがたまんねえんだよなあ。ほれ、全部入ったぞ?」
男は性器を根元まで押し込むと、カスパルの尻たぶを軽く叩きながら口角を吊り上げた。男の陰茎はカスパルの小さな尻にはあまりに大きく、皺が伸びきった穴の縁は切れて血を流している。
その光景を目にしたリンハルトの背にぞくりと寒気が走った。血も痛みも嫌うリンハルトにとって、いまから自分にも行われるであろうその行為は恐怖でしかない。
「お友達が気になるか? なに、お前もすぐに同じようにしてやるからな」
リンハルトを押さえつけていた男は、下卑た笑みを浮かべながら淡い色をした胸の突起へとむしゃぶりつく。舌先で乳首を転がすように舐めしゃぶられ、乳輪ごと口に含まれてきつく吸い上げられ、リンハルトは不快感に眉根を寄せて首を振った。
「ひっ……! あ……っ! やめ……!」
「乳首勃ってきたなあ? こんなガキでも感じるんだな」
リンハルトが顔を背けると男は舌先で強引に乳首を押し込んだ。そのままぐりぐりと刺激しながら舐め回し、ふっくらとした乳輪をなぞるように舌を這わせる。その刺激によって徐々に乳首は硬さを増していき、つんと上を向いて存在を主張し始めた。
「やっ、やだっ……やめろっ……!」
リンハルトは長い髪を振り乱しながら首を左右に振るが、男の舌先は変わらず乳首へと刺激を与え続ける。唾液に塗れた突起を舐め回しながら、もう片方の突起も指先で転がして弄んだ。
「あっ……ん……! あ、あ……!」
「可愛い声出しやがって。しっかり感じてんじゃねえか」
男はリンハルトの胸から口を離して下卑た笑い声を上げる。そしてリンハルトの反応を楽しむかのように再び胸へと舌を這わせると、今度は歯先で乳首を甘く噛み始めた。
「はっ……あ、んっ!」
甘く噛まれる度にリンハルトの体はびくびくと震え、腰が無意識に浮き上がる。そのせいで屹立した男の性器に下肢を擦り付けてしまい、リンハルトは慌てて腰を引いた。
「嫌ならやめてやってもいいが、代わりに下の穴を使わせてもらうからな? 俺のチンコは大きいぞ? お坊ちゃんの綺麗な穴にはきついかもなあ?」
男は胸を弄りながら片手をリンハルトの後孔に伸ばし、指の腹で窄まりを軽く撫でた。誰にも触れられたことのないそこを無遠慮に撫で回され、リンハルトの背筋が嫌悪感にわななく。
「ひっ……! やっ、それは嫌だ……! 痛いことはしないでください……」
「なら大人しくしてろよ。そうすればたっぷり可愛がってやるからな」
リンハルトが抵抗をやめると、男はリンハルトの唇に吸い付いてじゅるじゅると唾液を啜った。
肉厚な舌が口内を蹂躙する感覚と生臭さ。それらへの嫌悪感でリンハルトは眉を顰めるが、大人しくされるがままになることが懸命であると彼の理性が訴えていた。
「お友達は観念したみたいだぞ? お前も大人しくしたらどうだ?」
カスパルを犯していた男はリンハルトの様子を眺めながら激しく腰を打ち付ける。結合部ではカスパルの血液がぶちゅぶちゅと泡立ち、肉と肉のぶつかり合う音が響いていた。
「あぐっ……! あ、がっ……! くそっ、離せよ……!」
カスパルは苦しげな声を漏らし、目尻に涙を浮かべながらも男を睨みつける。その反抗的な態度は男の加虐心を刺激し、更なる暴虐へと走らせた。
「まだ自分の立場がわかってねえみたいだな? 聞き分けのないガキには仕置きしてやらねえとな」
男はカスパルの体を持ち上げて膝に抱えると、突き上げるようにして抽挿を始めた。男の性器が体内を圧迫し、内臓を押し上げる感覚にカスパルは濁った声を漏らす。
「あっ! ぐっ……う゛ぅ……や、めろぉ……!」
「物分りの悪いガキだな、もっとひどくされてえのか?」
男はカスパルの抵抗を封じるように、彼の首に片腕を回して力を込めた。体内から下腹部を圧迫される苦しさと呼吸困難により、カスパルの瞳から涙が零れ落ちる。
「かはっ……! あ゛っ……あ、う……」
「お? 締め付けがよくなったなあ? 苦しいのか? それとも感じてるのか?」
男は太い腕でカスパルの首を絞めながら腰を打ち付けた。そしてそのままカスパルの体を持ち上げると、性器が抜ける寸前まで持ち上げてから手を離す。
「あ゛っ……! あ……かはっ……!」
支えを失った体が重力に従って落下し、男の性器が体の奥までねじ込まれる。その衝撃で肺の空気が押し出され、カスパルは乾いた悲鳴を漏らした。
「やっぱガキの穴は具合がいいな。狭くてきつくて最高だ」
「うぐっ……! あ゛っ……や、め……」
男はカスパルの体を上下に揺すりながら抽挿を続ける。体内で男の性器が動く度にカスパルの体はびくびくと震え、開かれた口からは苦しげな声が漏れた。
「あーあ、お友達は苦しそうだなあ? お前は賢そうだもんな、どうすればいいかわかるよな?」
「はっ……ん……! あ……」
カスパルのすぐ横で組み敷かれていたリンハルトは、幼なじみへの暴虐をただ眺めていることしかできなかった。
そのあいだも男の手はリンハルトの体をまさぐり、胸の突起を摘んでは指の腹で擦る。リンハルトは腰をくねらせてその刺激から逃れようとするが、男は執拗に胸への愛撫を続けた。
「どれ、そろそろ入れるとするかねえ? 優しくして欲しいなら自分で脚を抱えて尻の穴を見せろよ」
「っ……! そんな……!」
屈辱的な要求にリンハルトは顔を真っ赤に染めて首を横に振る。すると男はリンハルトの下肢へと手を伸ばし、指先で後孔をぐりぐりと圧迫した。
「あっ! あ……だめ……です……」
「早くしろよ。痛くされたいのか? お友達みたいに首絞めながら犯してやろうか?」
男の声音に苛立ちの色が滲み、後孔に添えられた手に力が篭る。
カスパルは息苦しさから逃れようと男の腕に爪を立てているが、その程度ではなんの抵抗にもならないようだった。
リンハルトより遥かに身体能力の高いカスパルですらああなのだ。抵抗したところで無駄であることは火を見るより明らかだった。
「うっ…… わかり、ました……」
リンハルトの目尻から涙の雫が流れ落ちる。
リンハルトは震える手で下肢へと手を伸ばし、膝の裏を抱えて秘部を曝け出すような体勢を取った。初々しい色をした窄まりが男の眼前に晒され、リンハルトは羞恥と恐怖からぼろぼろと涙を零し続ける。
「そうそう、そうやって素直にしてりゃあ悪いようにはしないからよ」
男は粘着質な笑みを浮かべながら、リンハルトの窄まりにとろみのある液体を塗り込めてゆく。その冷たさにリンハルトは腰を跳ねさせた。
「ひっ……! あ、や……」
男の指先が窄まりの縁をゆっくりと撫で回し、粘膜を刺激される感覚にリンハルトの体がびくびくと震える。
男はそんなリンハルトの反応を楽しみながら体内へと指を押し込み、肉壁を掻き分けるようにして奥へと押し込んだ。
「あ……っ! 痛っ……!」
「こんなもんで痛がってちゃチンコなんて入らねえぞ?」
男は指を二本に増やしてリンハルトの後孔を解してゆく。指を動かす度にリンハルトの体は異物感に震えるが、男は気にした様子もなく中を押し拡げていった。
「ひっ……あ……! あ、あっ……!」
体内で蠢く異物にリンハルトは苦しげな声を漏らすことしかできない。
やがて男の指先が腸壁の一点を掠めた途端、リンハルトの体に電流が走ったかのような衝撃が走った。その反応に気付いた男は指を奥に進めるのをやめ、執拗に同じ場所を責め立てる。
「んあっ! あ、なに、これっ……! あ、あんっ……!」
「ここがいいみたいだな? 感じてますって顔に出てんぞ?」
男の指がその一点に触れる度、リンハルトは体をびくびくと痙攣させながら甘い声を上げた。
男は二本の指を押し込んで膨らみを挟み込み、小刻みに振動させるようにしてそこを刺激する。恐怖に萎えていたリンハルトの性器は次第に硬度を持ち始め、先端から透明な液体が溢れ出した。
「見ろよ、お友達は気持ちよさそうにしてるぜ? お前も見習ったらどうだ?」
カスパルを犯していた男は、カスパルを揺さぶりながらリンハルトに向けていた視線を戻す。
カスパルの後孔は男の性器を根元まで飲み込み、結合部から血液と腸液を流していた。そのおかげで抽挿も円滑になり、奥深くへの侵入を可能にしている。
「く、そっ……リン、ハルトっ……! あ、ぐうっ……!」
カスパルは涙と唾液で顔をぐちゃぐちゃにしながら親友の名を呼ぶが、男に揺さぶられる度にその声は悲鳴に遮られた。
「まだお友達の心配をする余裕があるのか。大したもんだな」
「痛っ……!?」
男はカスパルの反応を眺めながら胸へと手を伸ばし、胸筋の上に乗った小さな突起をぎゅうっと捻り上げる。突然の刺激にカスパルの体はびくりと跳ね、体内にある性器をきつく締め付けた。
「やめっ、離せよ……!」
「また中の具合がよくなったな。お前、痛いのが好きなんだろ? なら遠慮なくやらせてもらうぜ」
男はカスパルの腰を掴み直すと激しい抽挿を再開した。亀頭をぎりぎりまで引き抜いてから手を離し、自重でカスパルの体が落ちるのを利用して深く飲み込ませる。
「あっ! あ……! あーっ!」
カスパルは痛みとも快感ともつかない刺激に喉を仰け反らせ、悲鳴じみた嬌声を上げた。その声はリンハルトの耳にも入り、挿入への恐怖をよりいっそう駆り立てる。
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「どれ、チンコも勃ってきたな。気持ちよさそうだし、そろそろ頃合いか」
「うっ……ぐすっ……ひぐっ……」
リンハルトを犯していた男は後孔から指を引き抜くと、下衣の前を寛げて屹立した性器を取り出した。
挿入への恐怖からリンハルトの体はがくがくと震え、とめどなく涙を零しながら嗚咽を漏らしている。それでも男の指示に従って懸命に自身の脚を抱えており、そんな健気な姿が男の加虐心をさらに駆り立てた。
「あっ……! あ……入って、くるっ……!」
男は先端をひくつく窄まりへと押し当て、ゆっくりと亀頭を沈めてゆく。
体内に侵入してくる異物の圧迫感にリンハルトは体を強ばらせた。指とは比べ物にならないほどの質量を持った性器が体内を埋め尽くし、呼吸すらも奪ってゆく。
男はそんな様子のリンハルトを見て小さく笑い、泣きじゃくる姿を楽しみながらゆっくりとした動作で腰を押し進めた。
「あっ……あ、う……」
男は根元まで性器をねじ込むと、そのまま動きを止めてリンハルトが慣れるのを待った。ふうっ、ふうっと呻きながら呼吸を整えるリンハルトの姿はいじらしく、それが男の目を楽しませる。
リンハルトの後孔が陰茎の形に慣れ始めた頃、男はゆっくりと腰を引き始めた。
体内を埋め尽くしていたものが引き抜かれてゆく感覚に、リンハルトはほっと安堵の息を吐く。だがそれも一瞬のことで、再び奥まで押し込まれた衝撃で息が詰まる。
「ひっ! あ゛っ……! あ、や……だっ……!」
体内に埋め込まれた熱の塊が粘膜を擦り上げ、その感覚にリンハルトは首を左右に振って悶えた。しかしいくら嫌がったところで男が動きを止めることはなく、むしろ徐々に速度を上げてゆく。
「あっ! あ、あ……! んっ……!」
「どうだ? 気持ちいいだろ? 素直になれよ」
男はリンハルトの中を広げるように腰をぐるりと回して体内を抉る。その動きに合わせてリンハルトの体はびくびくと痙攣し、肉壁が男の性器をきつく締め付けた。
「あっ……あ! あぅ……!」
「ほれ、ここがいいんだろ? たくさん可愛がってやるからなあ」
男は体内のしこりに雁首をひっかけ、ぐりぐりと押し潰すようにして刺激を与える。強すぎる快感にリンハルトは無意識のうちに腰を振りたくり、自身の性器をぶるんと揺らしていた。
「んっ! あ……あ!」
「なんだ? チンコ触って欲しいっておねだりしてるのか?」
男は意地悪く問いかけながら腰を打ち付ける速度を上げる。同時に先走りで濡れそぼったリンハルトの性器を掴むと、それを上下に激しく扱き始めた。
「ひっ……! あ、だめっ……!」
前と後ろを同時に責められ、リンハルトは悲鳴じみた嬌声を上げて体を跳ねさせる。リンハルトの性器からは先走りが溢れ出し、男の手を濡らしてぐちゅぐちゅと卑猥な音を鳴らした。
「あ……! あ……っ! も……イっちゃ……!」
「お、イくのか? ほら、中でイッてみろよ」
「あっ! あ゛ーっ!」
男はリンハルトの性器から手を離し、両手で腰を掴んで激しく揺さぶる。ばちゅん、ばちゅんと肉がぶつかり合う音が部屋中に響き渡り、結合部から溢れた体液がぱたぱたと飛び散った。
「お、あっちはそろそろ仕上げみたいだぞ? お前もイッとくか?」
「ひあっ……!? やっ、それやめろおっ……!」
カスパルを犯していた男は萎えていたカスパルの性器を掴むと、乱暴に扱いて強制的に快感を与える。カスパルの性器は本人の意思とは関係なく硬度を取り戻し、先端から透明な液体を溢れさせた。
「あ……あ……! やだっ……!」
「おーおー、元気なもんだ。ほら、お前も早くイッとけ」
男はカスパルの性器を扱きながら指先で鈴口を抉るように刺激する。体内を抉る性器の動きも激しさを増し、亀頭で肉壁をごりごりと擦りながら奥を突き上げてゆく。
「あっ! あ゛っ! あーっ!」
「あ、やっ……! ああぁっ!」
カスパルとリンハルトが達したのはほぼ同時だった。絶頂時の締め付けによって体内に埋め込まれた性器がどくんと脈打ち、熱い飛沫が最奥へと叩き付けられる。
「ひぎっ……! まっへ、うごかないれぇ!」
「イっへる、イっへるからぁ!」
「ははっ、わかってるよ。イってる尻まんこほじられるの気持ちいいだろ?」
「すげえな、中がビクビク痙攣してて搾り取られそうだ」
男たちは欲望を全て吐き出すために何度も抽挿を繰り返し、絶頂の余韻で痙攣している少年の体内を擦り上げた。そしてすべてを出しきってから陰茎を引き抜き、抱えていた体を床へと転がす。
「ははっ、一緒にイくなんて随分と仲良しなんだな?」
「仲良く処女喪失できてよかったなあ?」
男たちは二人を嘲笑うと、それぞれの性器を布切れで拭いながら立ち上がる。それから脱力している二人を並べて脚を広げさせ、白濁を溢れさせる後孔を堪能した。
「尻の穴が物欲しそうにひくついてやがる。そんなに犯されるのが気に入ったか? 女みたいな顔してるもんな、掘られるのが似合ってるぜ」
「ううっ……ひぐっ……」
快感を教え込まれながらたっぷりと解されたリンハルトの後孔は、質量が抜けたあとも寂しげにひくついていた。それを揶揄されたリンハルトは羞恥から腕で顔を覆い、ぐすぐすと泣きじゃくって嗚咽を漏らす。
「こっちはむりやり突っ込んだせいで開きっぱなしになってるな。まあ、こういう生意気なガキは痛みで躾けるのがいちばんだ」
「はっ……くそっ……」
強引にこじ開けられたカスパルの後孔は、ぽっかりと口を開けたまま赤い内壁を晒していた。男が放った精液が血液と混ざって薄紅色の体液となり、ごぽりと音を立てて穴から溢れ出す。
「リンハルトっ……」
カスパルは痛む腰を引き摺って起き上がると、隣で嗚咽する親友を守るように覆い被さった。細い腕をリンハルトの背中に回し、自分より遥かに上背のある彼を守るように抱き竦める。
「カスパル……」
親友の体温に安堵したのか、リンハルトもまたカスパルの体に腕を回して小さな少年を抱き締める。小柄ながら筋肉質なカスパルは体温が高く、その温もりはリンハルトをひどく安堵させた。
「お、美しい友情だねえ。なら、そのまま一緒に犯してやるよ」
そんな二人の様子を眺めていた男の一人が、カスパルの尻を掴んで再び性器を突き入れる。裂けたままの後孔を強引にこじ開けられたカスパルは、リンハルトに覆いかぶさったままくぐもった悲鳴を上げた。
「ぐあっ……! あっ、がぁっ……」
「カスパル……!」
「ほれほれ、お友達を守るんだろ? がんばれよ。お前がイッたらお友達のほうを犯すからな?」
男はカスパルの中を突き上げながら、二人の性器を握って擦り合わせる。
男の無骨な手で急所を握られた二人は恐怖に身を縮こまらせた。敏感な裏筋同士を擦り合わされ、下半身から這い上がってくる快感に背筋を震わせる。
「あっ……やだっ! やめろっ……!」
「カスパルっ……あ、ううっ……!」
男の手が激しく上下する度に、濡れた陰茎からぐちゅぐちゅと淫らな音が響く。
手淫に翻弄される二人の様子に興奮を覚えたのか、後孔を犯す男の腰の動きが速さを増した。精を蓄えた陰嚢が柔らかい肌を叩き、ばちゅん、ばちゅんと肉のぶつかり合う音が部屋中に響く。
「んあっ! あ……! ううっ……!」
「ひっ……あ、あっ……!」
二人は迫り来る絶頂を耐えようと必死に手足に力を込めるが、年若い体は快感に従順でそう長くは耐えられない。
「はっ……あっ……!」
「あっ、ああぁっ!」
二人はびくんっ、と大きく体を震わせると、ほぼ同時に白濁を撒き散らした。二人の腹に互いの精液が飛び散り、僅かに茂った下生えを濡らしてゆく。
「あーあ、イッちまったな? なら次はこっちの番だ」
「ひっ! あ、あ……!」
男は満足げに息を吐きながら性器を引き抜き、今度はそれをリンハルトの体内へと押し込んだ。たっぷりと解されたリンハルトの後孔は、本人の意思に反して男の性器を迎え入れるように咥え込む。
「お、トロトロでいい具合じゃねえか。穴のほうもこっちのガキより素直みたいだな」
男はリンハルトの腰を掴むと、ゆっくりとした動作で性器を出し入れし始める。その動きは先程のような激しいものではなく、ねっとりとした快楽を与えるようなものだった。
「あっ……やっ……! だめ、動かないでぇっ……!」
「なんだ、可愛い声出しておねだりしてんのか? ほれ、ここはどうだ?」
男はリンハルトの体内を味わうように緩慢な抽挿を繰り返す。その動作は男の性器に馴染み始めた肉壁を余すところなく擦り上げ、リンハルトの性感を巧みに呼び起こした。
「あ、ああっ……! あ、やだぁ……!」
「ははっ! いい声で鳴くなあ。ほら、お友達にもよく聞かせてやれよ」
男は腰の動きを早めながらリンハルトの口に指を突っ込み、熱い口内をぐちゅぐちゅと掻き回す。
「んぐっ……!? やぇ、やらぁ……!」
「何言ってるのか分かんねえなあ? ほら、もう一発イッとけ!」
男はリンハルトの腰を持ち上げるようにして押さえつけると、ぶちゅんっと勢いよく陰茎を突き入れた。その拍子に男の陰毛が尻たぶにぶつかり、根元までもがリンハルトの体内に入り込む。
「あ……ああっ! あーっ……!」
びくん、びくんっと体を震わせながらリンハルトは再び精液を吐き出した。
それと同時に体内がきつく締まり、男もまた絶頂が近づくのを感じ取る。しかしそのまま射精はせずリンハルトの体内から引き抜くと、絶頂の余韻で惚けている二人の顔へと精液を振りかけた。
「あ、う……」
生暖かい体液を顔にかけられた二人は呆然とした様子でそれを受け入れる。粘度のある液体が鼻筋や頬を伝って流れ落ちてゆく感覚に、リンハルトはふるりと体を震わせた。
「お、終わったのか? そろそろ俺にも使わせろよ」
「ガキには興味ねえけど、眺めてたら勃っちまった」
男の射精を見届けた山賊の仲間たちは、次々に性器を取り出して二人の体へと群がる。ある者は肛門に挿入し、ある者は口に咥えさせ、ある者は手に握らせて少年たちの全身を性玩具にした。
「ガキの口まんこあったけえ~」
「手もまだ柔らかいな」
「ほら、がんばってケツの穴締めろよ」
「んぶっ! おえっ……げほっ……!」
男たちは口々に感想を述べながらリンハルトとカスパルを犯してゆく。
体内に、喉奥に、顔面に精液を浴びせかけられ、二人の少年は男たちの欲望に汚されていった。
数時間後――数人がかりで陵辱され続けた二人は、蛙のように脚を開いたままぐったりと倒れ伏していた。開ききった後孔からは白濁が溢れ出し、ぶびゅ、ぶぷっと濁音を立てている。
それでも男たちの責め苦は止まらない。幼い穴は休む間もなく犯し尽くされ、男たちを喜ばせるための玩具へと作り変えられてゆく。
「ベルグリーズ家っていやあ帝国最強だって触れ込みだが、こっちのほうは大したことなかったな。最初は抵抗してたのにすぐに自分から腰振り始めたもんなあ」
「んお゛っ……♡ おっ♡ おぉっ……♡ 」
男の一人がカスパルの体を仰向けに転がし、ぶちゅりと音を立てながら性器をねじ込む。数時間にわたる陵辱で理性を失ったのか、カスパルはだらりと舌を突き出しながら力なく喘ぐだけだった。
「こっちのガキも、すっかり雌になっちまったな。もう気持ちよくなることしか考えられないって感じだ。乳首でイけるんじゃねえのかこいつ?」
「ひっ……あ……! それ、だめぇ……♡ あひっ、ひいんっ♡」
後孔を犯されながら両の乳首を痛いほどに捻り上げられ、リンハルトは甲高い悲鳴を上げる。萎えた性器からはさらさらとした体液がとめどなく溢れ出し、常に絶頂しているような感覚に苛まれていた。
「ほら、イけよ! 雌ガキらしく乳首イキしてみろ!」
「あっ♡ あうっ♡ やぁっ♡ イくっ♡ イきまひゅうっ♡」
ばちゅんばちゅんと激しく突き上げられながら乳首をちぎれそうなほどに捻り上げられ、リンハルトは体を痙攣させて絶頂を迎える。もはやまともに呂律も回らないほどに理性が溶けきった少年は、男たちに犯されるだけの人形と化していた。
「お゛っ……あ゛ーっ……! おぐ、おぐにきてうっ……!」
「おー、こりゃすげえな。結腸口突かれて喜んでやがる」
カスパルを犯している男は結腸口に亀頭を押し付け、奥の窄まりをぐりぐりと圧迫して刺激を与える。カスパルは舌を突きだして獣のような声を漏らし、空っぽの性器からびゅるりと透明な液体を吐き出した。
「あ゛っ……! あっ……♡ あひあぁっ♡」
「ははっ! 潮まで吹いてやがる。本当に雌になっちまったなあ?」
男たちは笑いながら少年たちの痴態を揶揄する。しかし当のカスパルには聞こえていないのか、焦点の定まらない目で虚空を見つめながら意味のない言葉を繰り返すばかりだった。
「こんな雑魚まんこで士官なんてできるのかよ? 肉便器にでも転向したらどうだ? ん?」
「あうっ♡ おぐっ♡ おぐやめへぇっ♡」
カスパルを犯していた男は結腸口をこじ開けるように腰を突き入れ、そのまま奥深くに大量の精液を流し込む。リンハルトを犯していた男もまた彼の中に精液を放ち、熱い奔流で体内を満たしていった。
「あ……あ……♡」
「う、あぁ……♡」
体内に射精された二人は力なく喘ぎながら虚ろな目で天井を見上げている。もはや二人に思考能力はなく、ただ生理反応を繰り返すだけになっていた。
「ほら、肉便器にふさわしい使い方してやるよ」
「ちゃーんと飲めよ貴族様?」
男たちは開いたままの二人の口へと尿を振りかける。生暖かい液体が二人の鼻や頬や唇にかかり、まだ幼さを残す顔を黄色く汚していった。
「んぶっ……お゛っ……」
「ふぐうっ……」
二人はびちゃびちゃと降り注ぐ尿を喉を鳴らしながら嚥下し、胃に汚濁を流し込んでゆく。
まともな言葉すら発せなくなった二人は、焦点の定まらない目を虚空へと向けながら意味を成さない声を漏らし続けるだけだった。
「はははっ! 本当に飲んでやがる!」
小便を飲み干す二人を見下ろしながら男たちは笑い声を上げる。
嘲笑と罵倒が響く部屋の中、カスパルとリンハルトは呆然と天井を見つめ続けた。
教員からの救援依頼を聞きつけた騎士団が駆けつけたとき山賊たちの姿はもはやそこにはなく、精液と尿にまみれた少年たちだけが残されていたという。
――それから数日後。リンハルトとカスパルは大聖堂の路地裏で名も知らぬ騎士たちの性器を咥え込んでいた。
山賊たちに犯され嬲られ続けた二人の体は性器を欲して夜ごと疼くようになり、こうして見ず知らずの男に抱かれることでその疼きを鎮めているのだ。
「あっ♡ あっ♡ そこおっ♡ すごいっ♡ おちんちんすごいですうっ♡ おくっ♡ もっと奥突いてぇっ♡」
「ひぎっ♡ ひぐっ♡ ケツおかしくなるうっ♡ んおっ♡ ほおおぉっ♡」
二人は蕩けきった表情を浮かべながら淫らに腰を振りたくる。
男達は二人の尻を鷲掴みにして乱暴に揉みしだきながら、亀頭で肉壁をごりごりと抉り続けた。ずぶり、ぐちゃり。肉同士がぶつかり合う音が響く度に二人は体を痙攣させ、歓喜の声を上げながら精液を迸らせる。
「んおっ♡ あ、あ〜っ♡」
「いくっ♡ いぐぅっ♡」
二人が絶頂を迎えると同時に肉壁がきつく締まり、男達も少年たちの中に精を放った。どぴゅどぴゅと大量に注ぎ込まれた子種は狭い腸内に収まりきらず、逆流して結合部から溢れ出す。
「はーっ……はあっ……」
「んっ……ふぅ……」
二人はしばらく息を整えていたが、それが落ち着くと自らの指で後孔を広げてみせた。いやらしく縦に割れた穴はひくひくと疼き、熟れた内壁を晒しながらごぽりと白濁を溢れさせている。
「はぁっ……まだ足りねえっ……♡」
「もっと……おちんちんください……♡」
二人は媚びるような笑みを浮かべて男たちを誘う。
男たちは誘われるまま少年たちに覆い被さると、二人が満足するまで腹の中に精液を注ぎ続けた。
「タダでヤらせてくれる二人組の生徒がいる」という噂はまたたく間に騎士団内に広まり、路地裏からは毎日のように少年たちの嬌声が響き続けたという。